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【はじめてのちぎり絵】まず知っておきたい和紙・色和紙の種類と概要

こんにちは。ちぎりちぎり侑布です♪

楮の繊維が美しい雲竜紙の色和紙

ここでは和紙を使ったちぎり絵の
製作において基本となる

「和紙」について

少し触れてみましょう。

和紙は日本古来の伝統技術を盛り込んだ
とても優れた紙です。

その特性を最大限に活かし、
個性あふれる作品作りに
是非活かしてください!

和紙の種類や使い方を知ることで
ちぎり絵の製作に
少しでもお役立ていただければ
とってもうれしいです!

早速見ていきましょう♪

ちぎり絵で使う和紙の種類と特徴について知ろう

色和紙の端切れ。ちぎり絵にもってこいです。

身近にある色々な素材を使って
ちぎり絵を楽しむことができます。

折り紙を使ったちぎり絵

活字をそのまま生かした
新聞ちぎり絵

そして和紙を使った
本格的なちぎり絵

ここでは
ちぎり絵で使う和紙について

知っておきたい情報を
まとめみました。

素材から見る「和紙」の概要

美しい楮紙

ちぎり絵を制作する際に
欠かせないのが和紙です。

和紙は植物繊維から作られた紙で
薄くて丈夫なため
美しい模様や質感を表現するのに
とても適しています。

まず、
一般的な和紙の種類について
素材の面から見ていきましょう。

和紙には、
「楮紙(こうぞがみ)」
「三椏紙(みつまたがみ)」
「雁皮紙(がんぴし)」
をはじめ

麻や竹など、
様々な植物で作られる
多種多様な紙が存在します。

植物の繊維質の部分を使って
紙にしていく
というわけですね。

楮紙は、日本で最もよく使われる
和紙の一つ。

今回はその楮紙について
一緒に見てみましょう!

「楮(こうぞ)紙」ってどんな紙?

楮(こうぞ)の若木~1年目のもの

楮(こうぞ)はクワ科の落葉低木
地域によっては山に自生しているものも
見られます。

和紙産業の盛んなエリアでは
楮畑として栽培されています。

この楮という樹木の繊維を原料として
漉かれた紙が楮紙と呼ばれているものです。

和紙の中でも特に強度があり、
なのに薄くて柔らかく
ちぎり絵制作にもとても適しています。

また楮の繊維は長くて丈夫、
装飾としても面白い紙ができます。

昔は全国的に楮の栽培が盛んで
品質のよい楮紙が巷に溢れていました。

天然の材料で漉かれた楮紙は
やや黄色味を帯びた
少し生成りのような柔らかで
とても美しい色味をしています。

不純物を一切取り除いて
自然に漂白した真っ白で高級な
楮紙もあります。

同じ楮紙でも産地によって
様々な工夫がされています。

生産地ごとに特徴のある「和紙」

昔ながらの手漉き和紙の風景

今でも伝統的な技法を用いて
全国各地で漉かれている
日本古来から存在する紙

これらを総称して和紙と呼んでいますが、

この和紙には独特の質感や風合いがあり
和紙なくしては、
ちぎり絵は語れないほどです。

和紙の世界は造詣が深く
かなり専門的な世界になります。

職人さんが一枚一枚漉き上げる
高価な最高品質の手漉き和紙

わりと安価に手に入る機械漉き和紙など、

品質も価格も様々です。

100円ショップで売っているものから

個性あふれる職人さの手漉き和紙も
今ではインターネットで
簡単に購入することができます。

ちぎり絵に慣れてきて
素材からこだわってみたい時などは

是非日本の伝統工芸である
和紙を深堀してみてください。

これを機に和紙の世界へと
引き込まれていくかもしれませんよ~

ちぎり絵で使う和紙、使い方のコツとは?

最高級の透け感!典具帖紙です。

ちぎり絵で使われる和紙について
素材や生産地の特徴などを
お伝えしてきました。

次に
実際にちぎり絵を製作していくときの

和紙の色や模様ごとに
適した使いかたを見ていきましょう。

「和紙」の色とそれぞれの使い方

なぜこんなに美しいのでしょうか・・驚きです。

ちぎり絵の魅力は、
和紙の色や柄を使い、
柔らかさや独特の風合いを生かし
自由自在に表現できるところです。

和紙には、
さまざまな色や柄があり、
それらを上手に使うことで、
より魅力的な作品を
制作することができます。

まずは、
和紙の色について見ていきましょう。

和紙の色は、
少し色調を押さえた感じの
日本風で柔らかで豊富な色彩が特徴です。

どの色を使うかは、
作品の雰囲気や表現したいイメージに
合わせて選ぶことが大切です。

例えば、落ち着いた雰囲気の作品には、
ベージュやグレーなどの優しい色を基調に・・

また、明るいイメージの作品には、
赤や黄色などの鮮やかな色を使って、
ポップな印象を出すことができます。

といっても最初はそんなに難しく考えず
絵を描くときと同じように
見たままの色を選んで問題ありません。

和紙の色合わせを楽しんでいただくこと
とても大事ですね。

「和紙」の柄とそれぞれの特徴について

奇抜な染めも面白く楽しめます。

次に、
和紙の柄について見ていきましょう。

ここでいう柄とは
和紙の色染めも含めて説明していきます。

色染めとは
無地の和紙をカラフルに着色することです

和紙には、さまざまな染めの技法があり
それによってさまざまな文様や柄が作られます。

例えば、グラデーションに染められた和紙
板染めといって格子模様に染められた和紙

また、雲竜紙といって、
楮の繊維をそのまま活かした
雲竜模様の柄など

さらにその雲竜紙を色染めした
色染め雲竜紙など

独特の技法があります。

どれもとても美しく
ちぎり絵の制作中は
この様々な美しい和紙に癒されるのも
大きな魅力のひとつです。

グラデーションの和紙を使うことで
日の出や日没の空を表現出来たり
果物の熟している様を表現することが
可能なのです。

また板染め和紙を使うと
モチーフである植物の節や蔦を
表現することができます。

楮の繊維は長くて丈夫なため
雲竜紙から楮の繊維だけを引き抜いて
形を整えて貼り付けることで
野菜のヘタがそっくりに表現できたりします。

こういった様々な色や柄の和紙を
ちぎっては貼り、ちぎっては貼り・・
といった作業を繰り返し、
素晴らしい作品が完成していきます。

自分のセンスに合わせて、
色や柄を使いこなし、
素敵な作品つくりに挑戦してみましょう!

ちぎり絵に”和紙”がとても適しているワケ

これは楮100%で原始的な製法で作られた手漉き和紙。

まずは和紙を手に取ってちぎってみましょう!

ハサミやカッターは使わずに
両手の指でそっと引きちぎる感じです。

そのちぎった形状はどうでしょうか?

少し毛羽立ちがあり、
切り口にはふわふわと柔らかい
繊維が現れますね。

この和紙の毛羽立ちを
” ケバ”と呼んでいます。

この毛羽立ちを活かすことが
和紙ちぎり絵の最大の特徴となります。

柔らかでしかも丈夫な繊維質の和紙は
指でちぎりやすく、

そのちぎった部分の綺麗な毛羽立ちが
和紙がちぎり絵にとても適していると
言えるところでしょう。

和紙は、その素材や製法の違いによって
強度や厚みが異なります。

ちぎり絵を制作する際には、
この和紙の強度や厚みを
考慮するとよいでしょう。

強度の弱い和紙を使用する場合、
細かくちぎりすぎると
破れてしまう可能性があります。

そのため、
ちぎる大きさを大きめに取ったり、
和紙を二重に貼り合わせるなどの
工夫を凝らすこともあります。

和紙の強度や厚み、色や柄を理解し、
上手に活用することで、
より美しいちぎり絵を制作することができます。

初めてのちぎり絵に挑戦する際には、
和紙の特性を把握し、
工夫して制作してみてください。

これから様々な種類の和紙を扱っていくことで
その感覚もわかるようになってきますから
必要以上に心配しなくても大丈夫です!

おわりに

ちぎり絵の「和紙」についての
種類と使い方を
簡単に説明いたしました。

いかがでしたか?

慣れればすぐに
あなたのセンスを生かした
素晴らしい作品ができるはず!

そして
和紙の手触りや感覚が
不思議な魅力であることを
きっと実感できると思います。

どうぞ楽しんでくださいね!

ABOUT US
yuu
村上侑布 / yuu murakami ~ 福岡在住      美しい楮(こうぞ)の枝に魅せられた私は、ひょんなことから創作の世界へ身を置くことに。 それから試行錯誤の日々が始まり、手漉き和紙、木工、塗装、染色、電気など学んでみたものの『たった1台の灯りを作るのさえ、 ままならない・・!』 先が見えず焦燥感ばかり募る数年間を、悶々と過ごしてきました。 ようやく少しずつ形となってきて、 現在は、和紙の原料となる楮(こうぞ)の木を育てて収穫し、手漉き和紙と行灯を製作する傍ら、和紙ちぎり絵のワークショップを開催しています。 三大フェチである「路地裏・扉・階段」をモチーフに、店長・アレキサンダーとの工房暮らしを満喫中。