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孤独&認知症改善を目指す!「高齢者向けちぎり絵」のやり方と注意点

こんにちは!ちぎりちぎり侑布です♪

年を重ねると
色々な課題が出てきます。

お金・健康・仕事・老後
家族・・・

挙げるときりがありません。

そんな課題を抱えながらも

元気なときはアクティブで
忙しく生き生きとできるのですが

病気をしたり、体調を崩したり、
また心の風邪を引いてしまったとき

気持ちが一気に落ち込んでしまう・・
そんなことありますよね。

「孤独」はそんな時に首をもたげて
こっそり近づいてきます。

今回は孤独や認知症の病など、
現代の高齢者の方々が抱える問題
寄り添いながらまとめてみました。

高齢者の孤独感を和らげるちぎり絵のやり方と効果

時代とともに寿命が延び、
核家族が当たり前となってきた昨今。

一人での長い時間を過ごしている方
たくさんいらっしゃいます。

私もその一人です。

また家族と一緒に住んでいても
とても孤独を感じることがある方も
いらっしゃるでしょう。

ちぎり絵というアートを通して
孤独を癒すことができるお話と、

高齢者でも取り組めるちぎり絵の
やり方についてをまとめてみました。

ちぎり絵が高齢者の心にもたらす癒し

近年、高齢者の孤独感や認知症
といった問題が深刻化しています。

こうした課題に寄り添い、
心のケアと交流の手段として注目
されているのが、
ちぎり絵のアート活動です。

様々なアート活動は心を豊かにし、
他者とのつながりを生む強力な手段
となっていることは言うまでもありません。

高齢者にとって、
日常生活の中で孤独感やストレスは
避けられないもの
です。

しかし、ちぎり絵を通じて、
色とりどりの紙を手に取り、
それを組み合わせて
美しい作品を生み出すことは、
心に穏やかな癒しをもたらします。

この作業は創造性を刺激し、
自身の表現力を発見することで、
日常のモノトーンな生活に新たな色を
添えてくれます。

実際に作品を作っているときの表情は
集中していて真剣そのもの。

そうして出来上がった作品を見るその
表情は、満面の笑みがこぼれています。

手軽な始め方:孤独感を軽減するちぎり絵

ちぎり絵は家にある道具でも
簡単に始めることができますから
是非やってみましょう。

必要なものは非常にシンプルです。

まず、色とりどりの紙や雑誌、新聞、
ノート、または使わなくなったカード

などを集めましょう。

次に、のりとちぎった紙を貼るための
下絵を描いた台紙
があれば良いです。

思いついた形や模様を気軽に切り取り
組み合わせていくだけで美しい作品が
できますから、初めてでも大丈夫。

基本的なテクニックはやっていく内に
覚えることができます。

また、自分だけのスタイルや表現方法
を見つけることができます。


本格的な「和紙」を使った
ちぎり絵のやり方はこちら

グループ・仲間と共に楽しむことで得る効果

ちぎり絵をグループで行うことは、
仲間と共に楽しむだけでなく、
心身の健康促進にも大変効果的です。

共通の制作活動を通じて、趣味や好み
を共有し、新しい友情が芽生えること
があります。

これはとても嬉しいことですよね。

それぞれのアイデアや個性を
尊重しつつ、仲間と協力して
大きな作品を作り上げる。

達成感と協力の喜びをもたらします。

仲間たちと共に楽しむことって、
気分が明るくなりますよね。

積極的な気持ちが育まれますし、
何といっても孤独感が薄れることに
大きな効果があるでしょう。

そして心身ともに健康な日々を送る
手助けとなることでしょう。

認知症との戦いに寄り添う、高齢者向けちぎり絵の魅力

高齢者が抱える認知機能の低下や
記憶力の衰えは、

日常生活において様々な困難を
引き起こすことがあります。

しかし、ちぎり絵というアート活動が
認知機能向上に寄与し、
ポジティブな影響をもたらす
ことが

研究によって示唆されています。

認知機能向上に与えるポジティブな影響

ちぎり絵は指先をよく使う作業。

「どんな色を使おうか」
「どれくらいの大きさにちぎろうか」
「どこから貼っていこうか」

小さな一つの作業でも
色々な考えが頭の中を巡ります。

作品を作りながら、
手先の動きや視覚的な認識を必要と
するため、

「脳全体が活発に機能すること」
期待されます。

これにより、
認知機能の維持や向上が促進され、
記憶の活性化が期待されるのです。

特に、ちぎり絵はシンプルでありなが
らも複雑な作業を伴い、色彩や形状に
対する認識を刺激します。

たくさんの色を使ったり、
様々な形にちぎったり・・。

これによって、脳が刺激され、記憶力
の向上が期待されるというわけです。

また、ちぎり絵は感覚的な活動でも
あります。

高齢者は自身の体を意識的に動かし、
感覚を鍛えることができます。

ちぎり絵製作を通じて生まれる作品は
高齢者にとって自己表現の手段ともな
ります。

それによって得られる達成感や喜びは
ポジティブな気分を醸成し、精神的な
健康を向上させることが期待されます。

日常生活がより充実することは
言うまでもありません。

認知症患者にとって有益なちぎり絵の特徴

認知症は、高齢者において
記憶や認識の機能が低下する症状を
引き起こします。

このような方々に対して、ちぎり絵と
いうアート活動が有益であることが
近年の研究から浮かび上がっています。

異なる質感や色彩の紙を扱うことで、
視覚的な刺激が増え、
患者さんの感性が活発化します。

これは、記憶の活性化や情緒の豊かさ
につながり、

その結果、患者さんの心がより豊かな
体験をすることが期待されます。

患者さんが自分のアイデアを形にでき
ることで、自尊心が向上し、
肯定的な感情が醸成されます。

このプロセスは、患者さんがが自分ら
しさを取り戻し、
積極的に参加する意欲を引き出すこと
に寄与します。

現代病でもある認知症や
それに類する年齢とともに出てくる
様々な症状は、

なかなか受け入れがたく、
記憶の衰えや
少しずつわからなくなっていくことに
対しての喪失感や深い悲しみ・・

これは大きな不安となって
私たちに襲いかかります。

一人で乗り越えるには
辛すぎるのではないでしょうか。

認知症と向き合うための心理的効果

まず認知症患者が参加しやすい点が
利点として挙げられます。

紙をちぎるという基本的な行為は、
親しみやすく理解しやすいもの
であり、

これによって自分のペースで
安心して作業に取り組むことが
できます。

手・指先の動きを促しながら、
視覚的に楽しさや美しさをもたらし、
穏やかな気分に浸る一助となります。

そしてやはりおススメが、
グループでのちぎり絵活動です。

仲間との交流を通して
社会的なつながりを築く機会を提供し、

認知症患者同士や
ケアパートナーとの共同作業は、
共感や理解を生み出し、
孤独感を軽減させる役割を果たします。

仲間と共に参加することで、
コミュニケーションが増え、孤立感が
軽減されます。

これがとても大きいと思います。

ちぎり絵をはじめ、
アートが提供する癒しと豊かな体験が
彼らの生活に新たな光を
差し込むことでしょう。

安心して始めるための高齢者向けちぎり絵 3つの注意点

安心して取り組むためには
適切な材料と環境の整備
欠かせません。

ここでは、まずは高齢者向けに、
紙の素材にはこだわらずに
自宅で揃えることができる道具や
材料と

環境(場所・会場)についての
注意点をまとめてみました。

ケガや事故なく
最後まで楽しんでください。

①ちぎり絵の下準備と高齢者に優しい環境づくり

ちぎり絵で使う紙は基本的に
何でも大丈夫です。

自宅にある色とりどりの紙や雑誌、
ノート、新聞などを集め、
使いやすい大きさに切りそろえます。

大きさはメモ用紙の大きさから
A4のコピー用紙くらいまでの大きさ
がちぎりやすいでしょう。

用意したたくさんの紙は
色別に分けておくとよいでしょう。

のりも自宅にあるもので十分です。

はさみは危険ですので
目が届かない可能性(複数など)の
ある時は使わない方がよいでしょう。

ちぎり絵の制作環境は、
高齢者がリラックスして取り組める
ように整える必要があります。

作業スペースは清潔で、
充分な明るさが確保されていることが
重要です。

また、椅子やテーブルの高さを適切に
調整し、姿勢が楽な状態で制作できる
ように心掛けます。

椅子はキャスターつきでないもの、
動かないものですね。

テーブルもしっかりとした
安定感のあるものがいいでしょう。

集中すると、
1~2時間はあっという間です。

なるべく座りやすい椅子を用意して
疲れないようにしましょう。

また、背景にはリラックスできる
音楽
を流すと
とても穏やかな気分になります。

作業が始まったら
30分に一度くらいは、
背筋を伸ばして深呼吸を促したり、

手指を揉んだり回してみたりと、
血行をよくするマッサージのような
軽い体操を取り入れるのもいいですね。

途中休憩ではちょっとしたお茶や
お菓子
を用意してみましょう。

楽しみのひとつで大切ですね。

トイレが近くにあるかどうか
これも大事なポイント。

段差はきつくないか、階段はどうかなど
会場までの導線もしっかりと
確認しておきましょう。

高齢者の方が困らないように
色々と考えてみて下さい。

②わかりやすく伝えよう 5つの指導要綱

分かりやすい手順で説明されることが
とても大切です。

難しく長い説明だと
興味そのものを失ってしまいますので

わかりやすく短い言葉で伝えましょう。

①デモンストレーション(概要を伝えます。)

初めての人にとっては
どうしていいかわかりません。

そこで、一通りの流れを
まずはお手本として見せる

今からやる作業のことが
よくわかります。

まずは参加するみんなに
注目してもらい

実際に行うちぎり絵のやり方を
見てもらいましょう。

そうすることで
このあと、参加者は安心して
作業に取り組むことができます。

②材料と道具を紹介します

材料の調達は色々とありますが、

家にあるものを集めてきて、コストを
抑えてやるのも一つの方法です。

前もって家にある使わない紙を
集めておくように
声かけをしておくといいですね。

材料・道具はいたってシンプル。

今回使うのは

「紙」「のり」「台紙」
※下準備以外では
はさみは使いません。

「下絵」を描いた台紙を
こちらで用意しておきましょう。

果物や花のシンプルな絵を
下絵として使います。

台紙は画用紙くらいの厚さのものに
下絵を描いておきましょう。

③ちぎり方を説明します。

使う紙の種類は
新聞紙、広告紙、折り紙など
何でもかまいません。

実際に一枚ちぎって
ちぎり方を伝えましょう。

あとはそれぞれ
好きにちぎれば大丈夫です。

使う紙の色も、それぞれ好きな色を
自由に使ってもらいましょう。

④貼り方を説明します。

本格的なちぎり絵になると
水のりといって
水で溶いたのりを使いますが、

今回はなんでも可。

家にあるものを使いますので
スティック型ののりでも大丈夫。

※水のりにした場合は、
塗る時に筆が必要です。

用意した台紙の上にのりを塗って
その上にちぎった紙を貼って
指でそっと押さえます。

この繰り返しの作業です。

⑤様子を見守ります。

お手本を見せた後は、
なるべく自由に作ってもらいましょう。

のりが多すぎて困っていたり
どうしていいかわからず悩んでいたり

その都度お手伝いをお願いします。

制作の進捗や休憩のタイミングに
ついて個別に調整し、
プレッシャーをかけないように
心掛けましょう。

③継続とサポート体制を考えてみよう

ワークショップなどで
ちぎり絵を楽しんだり
実際にちぎり絵教室に参加したり

色々な形でちぎり絵制作に
参加できることが望ましいですが

コロナ以降、
教室は激減している状態で

近くに参加できる場所は
ほどんどないのが現状です。

そこで以前から考えているのが
気軽にちぎり絵のワークショップが
できるようなイベント作りです。

誰でも主催者になれるように
ちぎり絵教室のイベントや
ワークショップを

簡単に行えたら・・
とてもいいと思います。

小さなワークスペースがあれば
少人数での開催も可能
ですし

特に高齢者施設では
施設内でイベントを行えば
安全な場の提供は簡単にクリア。

とてもおススメです。

月に一度など
無理なく定期的な開催だと
新たな目標や楽しみ、
やりがいも増えることでしょう。

内容によっては
材料費もかなり抑えられるので

まだ行っていない施設など、
是非イベントとしてやってみるのは
いかがでしょうか。

おわりに

元気なときは楽しめる「孤独」が
弱っている時には「毒」になって
じわじわと襲ってくる・・

高齢者の方だけでなく私たちもまた
常にそんな孤独と隣り合わせでは
ないでしょうか。

あなたが心身ともに弱ってしまい
孤独を感じた時、

そんな時は是非、
ちぎりちぎりとちぎり絵の世界
覗いて見てください♪

そして楽しめる「孤独」へと
少しでも切り替えることができれば

同じような悩みを抱える私も
とても嬉しいです♪

ではまた!

ABOUT US
yuu
村上侑布 / yuu murakami ~ 福岡在住      美しい楮(こうぞ)の枝に魅せられた私は、ひょんなことから創作の世界へ身を置くことに。 それから試行錯誤の日々が始まり、手漉き和紙、木工、塗装、染色、電気など学んでみたものの『たった1台の灯りを作るのさえ、 ままならない・・!』 先が見えず焦燥感ばかり募る数年間を、悶々と過ごしてきました。 ようやく少しずつ形となってきて、 現在は、和紙の原料となる楮(こうぞ)の木を育てて収穫し、手漉き和紙と行灯を製作する傍ら、和紙ちぎり絵のワークショップを開催しています。 三大フェチである「路地裏・扉・階段」をモチーフに、店長・アレキサンダーとの工房暮らしを満喫中。