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楮(こうぞ)栽培奮闘記 番外編 ミントとバッタの果てなき攻防③

こんにちは。ちぎりちぎり侑布です♪

↑まだ1年目の楮の苗。のびのびと育てています。

さてさて我が家では
楮(こうぞ)という名前の

和紙の原料になる木を育てています。

この楮の木、
ある時、新芽がすぐに食べられてしまうという
食害が続いていました。

恐らく鹿の仕業だろう・・
と思っていたのですが

畑の楮の周りには
たくさんの足跡がついていました。

ん~、イノシシのような鹿のような?
もっと小さな足跡もたくさん!

もしかすると
アナグマなど小動物かもしれません。
サルも山にはいますしね。

新緑の時期、
植物は枝の成長とともに
新芽がどんどん出てきます。

楮も例外なく、
新芽は柔らかくて美味しくて、
楮の葉は人も食べることができます。

山の食べ物が少なければ
小動物たちにとって
楮はご馳走に近いかもしれません。

動物の食害でなかったとしても
たくさんの虫や鳥たち自然の生き物が
楮に関わっていることもまた事実です。

一本の木の世界にも
食物連鎖が山ほど繰り広げられている。

と何だか長々と壮大な言い訳をしておりますが

『楮(こうぞ)栽培奮闘記』と
関係ないお話がもう少し続きます。

ごめんなさいね!(汗)

さて今回は
我が家のプランターのひとつ、

ミントの森の食物連鎖のお話・最終話!

大活躍のカマキリ三兄弟はどうなったでしょうか?

昆虫が苦手な方は
重ねてごめんなさいね!m(__)m

バッタの数が激減! カマキリ驚異の大活躍! 楮栽培奮闘記 番外編

常に戦闘モードのカマキリ。う~ん、頼もしい♡

カマキリ三兄弟が登場してからのち。

驚いたことにメキメキと
見た目にバッタが減っていきました。

うじゃうじゃと
100匹以上はいたチビバッタ達が
探さないと見つからないほどにまで

減っているのです!!

とはいってもまだ、
2、30匹はいる感じでしょうか。

ミントの葉をモリモリ食べて
成長著しいチビバッタ達のすぐ横で


そのチビバッタをむしゃむしゃ食べる

カマキリたち。

ある時はお互い休憩中なのか、
補色の関係のカマキリとチビバッタが
すぐ近くにじっと佇んでいるという

カオスな光景も見られました。

↑ カオスの図。 何これ、休戦中なの??

バッタの赤ちゃん達は
カマキリが敵だという認識が
まるでないように見られます。

実際そうかもしれません。

目の前の美味しい葉っぱを食べて
どんどん大きくなることが
今のチビバッタ達の精一杯の任務なのか

敵と戦う以前に、
敵から逃げるという動作も見られません。

これは育っていく内に養われる
「学習能力」として
敵を認識して逃げて生き残こる術・・
を獲得するには

もう少し大きくならないと
難しいのかもしれません。

ミントにとって害虫とはいえ
チビバッタ達に対して

ちょっと同情してしまう瞬間です。

生き物を採って食べて生き残る。

この補色の関係が繰り広げられる・・・
残酷な現実ですが、世界の縮図ですよね。

それにしてもカマキリの活躍ぶりには
本当に驚きました。

チビバッタ達を食べつくしてしまうのも
時間の問題でしょう!

ミントの森 形勢逆転、チビバッタ達の逆襲? 楮栽培奮闘記 番外編

やばい、形勢逆転!?

さて、それから3日と経たない内に
ミントの森を覗いてみると・・

あ、あれあれ??

カマキリの姿が見られません

チビバッタは3日前と同様、
まだ2,30匹ほどはいそうな感じです。

ですがやはり、
カマキリの姿を見つけることができません。

ちょ、ちょっと・・・
カマキリ三兄弟どこいった??

「もうバッタは絶滅するだろう」

勝手にそう思っていた私はかなり焦りました。

小さなプランターのミントの森に
居ついてくれたカマキリ三兄弟。

3体もいればすぐに見つけられるので、
ミントの森をちょこっと覗くたびに
すぐにカマキリのどれかが
目に入っていたのですが

いくら探してもミントの森にいないのです。

まずい・・・。
これは非常にまずい・・・。

私が必死でしばらく探していると
ようやく1体のカマキリが
ミントの茎のところに捕まっているのを
見つけました!

あとはどうしても見つからず、
結局カマキリ三兄弟はいつの間にか

たったの1体になっていました。

↑ 強気ににらみ返してくるカッコイイ奴!しかし兄弟たちはドコ??

原因はわかりません。
色んな蜘蛛がよく行きかっていますから
このカマキリよりも大きな蜘蛛に
捕まってしまったのか・・・

はたまた近くの鳥に
ついばまれてしまったのか

どこかよその餌場に移動したのか・・

まさかの・・共食いとかあるの??

ふわ~、一気に形勢逆転
チビバッタの数は減ったといえど、

食欲旺盛にミントの森を
毎日モリモリと食べています。

それに対して一体のカマキリ・・
これはピンチです!

攻防戦、ドクターストップ!ミントを水洗い? 楮栽培奮闘記 番外編

↑荒れ果てたミントの森。チビバッタ達から食べ放題された図。

ここにきてようやく
ミントとバッタの果てなき攻防に
終止符を打つことになりました。

これ以上
戦いを静観できません。

ドクターストップ、
完璧な敗北です!

チビバッタ達の数は減っても
一匹のカマキリでは太刀打ちできないという
状況になってしまいました。

ミントの森はもうとにかく汚れてよれよれ、
枯れる寸前でフンや大量の抜け殻や何やら

小さなたくさんのちりとなって
森全体に降り積もっている感じです。

少々荒療治、
プランターを横にして
ミント全体にシャワーをかけました。

一匹のカマキリは
水シャワーの前に先に庭に放ち、
あとはバッタ達を取り除く作業です。

これでだいぶほこりやちりが取れました。

が・・食べつくされる寸前のミントの森は
痛々しいばかり・・・。

小さなバッタ達は
水流に流されてどんどん
ミントから落ちていきました。

バッタの体長も
1センチ強の大きさになり
色つやもよくぷりぷりしています。

荒療治は続きます。

横に伸びる横茎からどんどん増えていったミントの様子がよくわかる。

プランターをひっくり返して
根こそぎ取り出し
バケツに張った水の中に

ミントの頭を付けて
ジャバジャバとゆすぐ感じです。

これでまたたくさんのバッタ達を
捕獲できました。

ミントの苗はボロボロですが
根っこはしっかりと横につながり
まだ頑丈な様子でした。

それからプランターに
新しい土を入れて
植え替えの作業。

弱っている苗に植え替えの作業は
大変な負担を強いてしまうことは
言うまでもありません。

ミントはどんどん
黒ずんでいきました。(涙)

ミントとバッタの果てなき攻防 最終回 楮栽培奮闘記 番外編

残念ながら
ミントの森は一気に色褪せ
瑞々しい青からどす黒い色に変わり

とうとう枯れてしまいました。

ところが、
黒くなった枝が何本か残っている
そんな状況からでも

新しい芽がどんどん出てくるのです。

噂に聞いていた
ミントの強さを目の当たりにしました。

ですが
さすがにここまで!

もうこれ以上は勢いを盛り返すことなく
完全に枯れてしまいました。

↑ 完全に枯れたと思ったらここまで復活してきたミントの新芽。強いと言われるわけだ。

今回、
ミントを丸ごと水洗いしてしまったこと。

育ち過ぎている根を整理して
切ってしまったこと。

かなり弱っている状態で
追い打ちをかけるような
致命傷を与えてしまったことは

言うまでもありません。

やはりバッタの食欲はすごく
天敵のカマキリの登場もありましたが

結果ミントは毎日モリモリと
食べ尽くされていきました。

振り返って悔やまれることは
ミントの森すべてを水洗いする前に

一部の株を
除いてておけばよかった・・。

そして水洗いせずに淡々と
チビバッタ達を指でつまんで
捕獲していき、

そこに野生のカマキリを投入する。
(や、これはまた無間地獄か・・・。)

どっちにしても
無理かもしれないけど、
ミントの森は復活したかもしれない。

とにかく今回は
チビバッタとカマキリ三兄弟の
観察重視になってしまって

ミントよ、
本当にすまなかったね。

食物連鎖の実験は今回で終わりました。

恐るべきバッタ達!

↑ カマキリ三兄弟もなんのその。日ごとにぷりぷりに育っていくバッタ達。

世界でもイナゴの集団が
村を食べつくすとかありますもんね

まさにそれ。

また新しく
ミントの森を育てたいと思いますが

は~チビバッタ達、
来年もまたいたら嫌だな・・・。

楮栽培のお話から脱線した番外編の

『ミントとバッタの果てなき攻防』

ここまでお付き合いありがとうございました!

ABOUT US
yuu
村上侑布 / yuu murakami ~ 福岡在住      美しい楮(こうぞ)の枝に魅せられた私は、ひょんなことから創作の世界へ身を置くことに。 それから試行錯誤の日々が始まり、手漉き和紙、木工、塗装、染色、電気など学んでみたものの『たった1台の灯りを作るのさえ、 ままならない・・!』 先が見えず焦燥感ばかり募る数年間を、悶々と過ごしてきました。 ようやく少しずつ形となってきて、 現在は、和紙の原料となる楮(こうぞ)の木を育てて収穫し、手漉き和紙と行灯を製作する傍ら、和紙ちぎり絵のワークショップを開催しています。 三大フェチである「路地裏・扉・階段」をモチーフに、店長・アレキサンダーとの工房暮らしを満喫中。