こんにちは!ちぎりちぎり侑布です♪
![](https://kozoandon.com/wp-content/uploads/2022/12/フェンスぼかし.jpg)
楮(こうぞ)栽培奮闘記のお話、
もう少し続きます。
さて前回、
気前よく貸していただいた畑の一角に
楮(こうぞ)の苗を植えたお話でした。
その広大な畑ですが
入り口のある道路側は
道と畑の境に
鉄柱の立派なフェンスが延々と
道なりに続いています。
入り口にはしっかりと門扉もあって
畑の中には簡単に侵入できない状態です。
そのこともあって
まさか私の植えた楮(こうぞ)が
食害にあうなんて思いもしませんでした。
この体験も
やがて血となり肉となるはず・・!
今回は食害被害の実態をお届けします!
Contents
食害の実態!失敗から学ぶ楮栽培 ①大事な楮(こうぞ)が食べられた
![](https://kozoandon.com/wp-content/uploads/2022/12/枝先かじられる.jpg)
もうがっかりです・・・。
張り切って植えた楮(こうぞ)、
しばらくよさげだったのですが
思ったより早く異変に気付きました。
植えてから約一ケ月後・・・
「あれ? 葉っぱがない。」
枝先の葉が全部なくなっています。
確かに楮(こうぞ)は落葉種ですので
冬に葉は散ってしまいます。
が、ちょっと様子が違う・・・。
枝先から綺麗にカットされたような感じ。
そう、カットされた部分はどう見ても
歯で食いちぎられた感じなのです。
ん~、間違いない、
これはもう、
食べられてるのでは?
だけどだだっ広いこの場所に
立っているのは店長と私だけ。
でもそうか、いるんだ!
茂みに隠れて野生の動物たちが・・・。
ちょっと怖くなって
思わず辺りを見渡しました。
最初に手伝ってくれた知人は
今はもう関わっていませんが、
一応この状態を報告すると、
「あー!そうね、野生の動物がおるわ!
アナグマとか普通に来るわ!
ありゃ~木も食べられるのか~!」と・・。
何でも以前畑で使っていた時に
ジャガイモを植えていたそうで
「根こそぎ全部持っていかれたとか言ってたな!」
と大笑いしておりました。
「囲いしたところで、
アナグマとか掘ってくるからね~」
なるほどー!
そうかー・・・
いるのか、やはり・・・。
アナグマかどうかわからないけど
これ、もしかすると何度も来てるかも。
毎日見に来てるかもしれないな。
![](https://kozoandon.com/wp-content/uploads/2022/12/枝先を食べられても新芽が-1.jpg)
しかも面白いことに
枝全部は食べないというか
出てきた葉の部分だけ
食べている感じなのです。
楮(こうぞ)はまだ根付いた状態で
枯れてはいませんし、
倒されたりもしていない。
葉がちゃんと育つように、
次もまた食べれるように・・
ってことなのかな。
だとしたら・・
賢いんじゃないでしょうか・・!?
負ける気しかしない・・(汗)
食害の実態!失敗から学ぶ楮栽培 ②犯人の目星をつけて真向対決!?
![](https://kozoandon.com/wp-content/uploads/2023/01/ダイサギのコロニー。-1.jpg)
それから何度も足を運びましたが、
やはり楮(こうぞ)はしっかりと植わったまま。
だけど全然大きくなりません。
そりゃちょいちょい食べられてますから
ほぼ植えたときのままの大きさなのです。
なんか獣に剪定されてる感じですよ。
ある程度大きく育つのを待つまでもなく
結局そのまま
大きく育つことはありませんでした。
そしてある日。
たくさんのフンと足跡を発見しました。
![](https://kozoandon.com/wp-content/uploads/2022/12/けもの足跡.jpg)
「群れで移動したのでは?」
というくらいたくさんついてます。
夜中に来ればはっきりとわかるんでしょうが
真っ暗な中、ちょっと怖くて断念しました。
残された足跡は
大中小と色々な大きさが混ざっています。
形もさまざまです。
この辺りは鹿やイノシシはたくさんいますが
アナグマやウサギなど
小動物の足跡も混ざっているかもしれません。
![](https://kozoandon.com/wp-content/uploads/2022/12/ふんがたくさん.jpg)
それにしても・・
入り口に立派なフェンスがあるから
安心してました。
畑の奥の方は草木が生い茂っていて
あまり良く見えませんが
そのまま山につながっているのでしょう、
そこから自由に
野生動物たちの出入りができるのでしょう。
結局・・・
1年たたないうちに
楮は枯れてしまいました。
その前に、
根っこから掘り返される苗もありましたから
鹿やイノシシなど
力のある大きな動物の可能性は高いです。
大きめの四角い足跡もたくさん残っていました。
![](https://kozoandon.com/wp-content/uploads/2022/12/四角い足跡.jpg)
結果~
フンと足跡から調べてみると
たくさんの鹿が来ていたのは間違いなさそう。
ただし、くっきりと綺麗な足跡でもないため
鹿とイノシシの足跡を区別するのは
ちょっと素人には難しそうです。
食害の実態!失敗から学ぶ楮栽培 ③囲うしかないのかバリケード計画
![](https://kozoandon.com/wp-content/uploads/2023/01/金原.jpg)
「畑は使っていないので自由にしていいよ」
と言って下さったので、
楮(こうぞ)の周囲を囲むバリケードも
色々と考えてみました。
害獣対策で多くの方がやっているとおり
ポールをしっかりとたてて網を張る。
他の方のを参考に材料や道具を調べてみる。
確かにアルミのポールは
ホームセンターにも売っていて
私でも出来そう!
ネットで調べただけでも
「鹿よけフェンスの作り方」みたいに
丁寧にアップしてくれてる・・。
有難いですよね~。
イメージはすぐにふくらんで、
そしてすぐに買いに行こうとする。
そこでね・・ちょっと待った・・
冷静に振り返ってみます。
なぜ畑が必要か??
私の場合、楮を育てたいだけなのです。
自分で育てて大きくなった楮を収穫して
皮を剥いで紙をつくる。
昔ながらのやり方で紙を漉き、
残った枝は行灯の骨組みにする。
そして楮行灯をつくる。
一つの苗を育てて
大きくなった楮(こうぞ)の枝と皮
洩れなく使い切りたい
と考えています。
「自分で植えて自分で育てる」
というプロセスが絶対に大切なのです。
で今回実際に植えてみて
これまで悩んだことや
困ったこともあったはず。
そこはもう一度再確認しておきたい。
悩んだこと、そうです、
ありましたね、
立派で広大な畑ですが
水場がない・・。という現実。
楮(こうぞ)を収穫した後は
蒸して手早く皮を剥ぎ・・
といった作業が待っています。
釜のあるところまで
楮を運んでいけばよいのですが
長い目で見たときに
小さな不便さが溜まってくると
果たして続けることができるのか・・
夏の猛暑も
何度か水タンクで水を運んだけど
今後もそれはできるのか・・などなど。
![](https://kozoandon.com/wp-content/uploads/2023/01/はたけ.jpg)
ここら辺の広大な畑で
現在栽培しているところは
立派なスプリンクラーの設備を整えています。
時間が来ると畑の随所に設置してある
水道管から
シャワーのように水が撒かれています。
さすがにそこまではできない。
自分の土地ではないということ、
いくら許可をもらっていても
自由度はかなり低いのが当たり前。
そこに害獣対策のバリケードを
設置までして後悔しないだろうか・・。
若くもないけど
勢いでやってしまって大丈夫なのか?
つまり、身の丈なのか??
さらに色々と思い起こします。
終わりに
![](https://kozoandon.com/wp-content/uploads/2023/01/はたけ2.jpg)
残念ながら
結局、この畑での楮栽培は
断念することにしました。
畑としては大変立派で
後ろ髪をかなり引かれましたが
私がその広大な畑を
上手く活かせないだろうとの判断です。
うわ~!もったいない~!
でもね、自分でやる中途半端な工作物で
持ち主に迷惑がかかったり
また数年後に実際持ち主が変わったときに
これまでの苦労が水の泡になるかもしれない・・・
といった問題も少し予測できる。
何より楮(こうぞ)の特性が借畑向きでない。
(これは実はぞっとするお話、リンク貼っときます!)
危険?【和紙の原料・楮の木を自宅で育てる】注意事項をまとめてみた
うわ~ん!!!
折角ですがここまで。
きっぱりと断念することにしました。(涙)
あ~ん、ここまでやってきたのにぃ(涙)
引き続き
楮栽培の畑探しは続きます。
ちなみにこういった失敗談の記事については
例え笑われても実体験に伴う失敗ですので
惜しみなく公開していきます(^^)/
次回は・・
今回とても教訓となった
土地の契約上の問題について
少し触れてみたいと思います。
それではまた♪