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楮(こうぞ)栽培奮闘記 番外編 ミントとバッタの果てなき攻防②

こんにちは。ちぎりちぎり侑布です♪

大好きなカマキリの観察に夢中になってしまい・・

前回は2年目になる鉢植えミントが急激に弱ってきて、
ミントの森の中にカマキリを発見したお話。
1年目に遭遇したオンブバッタの食害を教訓に
今年はどこまでミントの森のアクシデントに対抗できるか
荒れ果てたミントの森をあの美しいモリモリツヤツヤの森に
戻すことが果たして可能だろうか・・。

鉢植えひとつ、でもこのあと壮大な世界が拡がっていくミントの森。

そしてカマキリの登場で一気に昆虫寄りに心が動いてしまった私、
半ばミントを見捨てつつ??いやいや・・どうする私??

そんな葛藤も交えながら後半スタートです。

前回のお話はこちら↓↓↓

ミントの森にカマキリ登場で昆虫観察に変更! 【楮栽培奮闘記 番外編】

↑大好きなカマキリを微笑ましく見ていたら…

荒れ果てたミントの森に姿を現したカマキリ。

体調は3センチほどでまだ子どもようです。

小さくて見逃すところでした。

そしてカマキリをよく見ていると
そのすぐ横にあれ?
きれいな黄緑色の・・小さな虫がいる・・。

あれ??バッタだ!!うじゃうじゃいるやん!!!

オンブバッタの形そっくりの大きさは5ミリほどの
小さなバッタが大繁殖しているではありませんか。

5ミリとは言え、成虫と全く同じ形、
これは間違いなく、昨年いたオンブバッタの子どもたち。

あの夫婦が卵を産み付けていたんですねー!

そして今年の春過ぎにうじゃうじゃふ化していったのです。

ミントの一枚の葉の上に、5,6匹いたり、かなりの数が誕生しています。

命が確実に繋がっているではありませんか・・。

大きさは5ミリに満たないものもあり、また5ミリ以上1センチ未満のものもありました。

卵からかえったときはもっと小さかったでしょう、
わずかに数ミリほど・・。

小さすぎて今まで全くその存在に気付いていませんでした。

さらによく見ると、1センチほどのバッタのすぐ横に
半透明の何か小さな塊が・・

うわー!!抜け殻だ・・!!

そうです、これはもう脱皮のあとに違いありません。

思わず歓声をあげてしまいました。

うじゃうじゃのバッタの赤ちゃんが

一斉にミントの葉を食べだしたから
一気にミントは荒れ果てて弱っていったのでした。

ここにきてようやく
2年目のミントもバッタによる食害を受けてしまったことが
判明したのです。

ミント危機 オンブバッタ大繁殖で納得カマキリ 【楮栽培奮闘記 番外編】

↑ 昨年のオンブバッタの夫婦の愛の結晶が…

小さな小さなバッタの赤ちゃん。

100匹前後はいるのではないでしょうか、

ここでオンブバッタの生態を少し。

おんぶの下の大きい方が雌で
背中に乗ってる小さい方が雄です。

おんぶしているときは交尾中というわけでもないようですが、
2匹の愛の結晶である卵は土の中に産み付けられます。

お尻で穴を掘り、泡状に包まれた卵を産むのです。

茶色っぽい泡状はカマキリの卵に似ていますね。

秋(10、11月)に産卵し、
翌年の梅雨前後(5月~7月)に卵がふ化します。

冬の間は土の中で卵の状態で年を越すのです。

昨年のオンブバッタのカップルが産んだ卵が
今年の6月にわらわらと誕生したというわけですね。

いや~驚きました。

そしてそのたくさんふ化したバッタの赤ちゃんを狙って

カマキリがミントの森にやってきたというわけなんですね。

まさに食物連鎖、よくできていますよね・・・。

実際ネットでも調べてみたんですよ、

ミントのバッタの食害について。

薬を使わないならカマキリを放つのもあり。
という話も確かにありました。

なるほど・・カマキリがバッタを食べてくれるわけですね、
残酷だけどすごくシンプルな方法だ・・。

ぼくらはみんな生きている 恐るべき食物連鎖 【楮栽培奮闘記 番外編】

ここ2,3日はミントの観察に夢中になっています。

驚くべきことにカマキリが3体いたこともわかりました。

3体とも体長3センチくらいの可愛い大きさです。

これもふ化してそう日数の経っていないカマキリ兄弟でしょう。

そしてある日

ミントの森の下の方を少しかき分けてみたとき・・

あーー!!!カマキリが食事中!!!

ひゃ〜!

3センチほどのカマキリの子どもが
5ミリのバッタを自身の手(カマ)でガッチリと挟み
むしゃむしゃ食べている最中でした。

うう・・凄すぎる・・

自然界の・・これが現実なんだ・・。

3匹のカマキリ兄弟、
どこからこのミントの鉢植えにたどり着いたのかは
わかりませんが、

自分たちの身丈にあった手頃な大きさの餌を
しっかりと見つけることができているのですね。

ミントには本当に申し訳ないんだけど

もう少し食害の生態系を観察したい!

こんなチャンスはないかも!と

バッタをすぐに駆除せずにしばらく観察することに決めました。

バッタの食欲が旺盛なのは、みるみる荒れ果てていったミントを見て

よ~くわかりました。

そこに3匹のカマキリ兄弟の登場で

バッタの個体数がどこまで変わっていくか・・・

おわりに

オンブバッタの食害に対してカマキリが有効であることが
実際にわかりました。

薬剤を使って駆除することが嫌なら
近所の草むらに行ってカマキリを探してくればよいのです。

ちょっと原始的だけども!!


今回はこのミントの森には3体のカマキリ兄弟が
駆け付けてくれたという形になりました。

とはいえ!

ミントの森の近くの壁には
ハエトリグモや花グモがうろうろしていたり
鳥たちも自由に飛び回っています。

このまだ小さなカマキリ3兄弟にも
他の天敵に食べられてしまう瞬間が来るのかもしれません。

カマキリの個体数が減れば・・

ミントは間違いなくバッタたちにほぼ食べられてしまうでしょう。

このミントの森の結果は
しばらく観察したあとに報告したいと思います。

いや~自然って本当に凄いんですねー!!

↓↓↓ ・・・で、最終話はこちら♪

ABOUT US
yuu
村上侑布 / yuu murakami ~ 福岡在住      美しい楮(こうぞ)の枝に魅せられた私は、ひょんなことから創作の世界へ身を置くことに。 それから試行錯誤の日々が始まり、手漉き和紙、木工、塗装、染色、電気など学んでみたものの『たった1台の灯りを作るのさえ、 ままならない・・!』 先が見えず焦燥感ばかり募る数年間を、悶々と過ごしてきました。 ようやく少しずつ形となってきて、 現在は、和紙の原料となる楮(こうぞ)の木を育てて収穫し、手漉き和紙と行灯を製作する傍ら、和紙ちぎり絵のワークショップを開催しています。 三大フェチである「路地裏・扉・階段」をモチーフに、店長・アレキサンダーとの工房暮らしを満喫中。