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ユネスコ無形文化遺産登録の和紙① 名古屋から伝える伝統工芸の旅

日本の手すき和紙が世界へ!ユネスコ 無形文化遺産登録って何だ?

今回は名古屋から発信!ということで名古屋城♪

「和紙 日本の手漉(てすき)和紙技術」
ユネスコの無形文化遺産に登録されるという

ビッグニュースが日本中を駆け巡り…

誰しも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

「世界遺産」「記憶遺産」とともに
ユネスコの遺産事業である
「無形文化遺産」

2009年にまず
石州半紙が無形文化遺産に登録、

2014年にはそこに拡張される形で
細川紙本美濃紙が登録されました。

手すき和紙作りの伝統を守っている地域や
人々丸ごと含めて評価されたということで
大変うれしいお話です。

日本の各地には
素晴らしい和紙がたくさんあります。

伝統を守り各地の風土を生かした
素晴らしい紙が
まだまだ日本の各地で見ることができます。

これを機に各地の手すき和紙の魅力が
世界にどんどん広がることを願っています。

さて今回はなんで名古屋から?
と思われるかもしれませんが…
名古屋から繋がったご縁での旅のはじまりとなりました。

手すき和紙 楮行灯の光源は?「でんでんまる」ウイル電子さんを訪問

LED光源台座「でんでんまる」ナチュラルカラー

路地裏☆照会で作っている
楮行灯(こうぞあんどん)の光源には
『でんでんまる』

という商品を使っています。

ここで光源について少し。

光源、つまり光の発生源のことですが
自然の光源なら
太陽や月、雷やホタルなど。
それぞれ光を発生させています。

また人工的な光源なら、
白熱電球・蛍光灯やLEDなど
様々な種類の光源があります。

LEDの進化ととともに
照明の世界も大きく変わってきました。

でんでんまるは電球を使わない
LED基盤の光源になります。

LEDが配置されている盤面を見ると

「え? これが光るの??」

アナログ人間には
電球代わりになるLED基盤といわれても
全く想像がつかないですよね。

このLED、
電球に負けない明るさなのに
電球に比べるとかなりの低温度。

和紙を使う私にとっては
安全で頼もしい限りです。

外見も優しい木の素材で
楮行灯(こうぞあんどん)との相性も良く
愛用しています。

これは桜の木の照明 ここにも「でんでんまる」大活躍

電気・電子機器の世界は大変奥が深く
私も一応照明コンサルタントの資格は持っていても
基盤についての専門的な見解などは
やはりプロに教わるのが一番です。

今回はこの光源についていくつか相談があり
福岡からはるばる製造元のウイル電子さん
訪ねることになったのです。

百聞は一見に如かず!

電話やメールでやり取りするより
現地で実際に話を聞く方が

本当に話が早いし、

よくわかる!!!

そう、照明器具の大きさに対して
どれくらいの明るさが適当なのか?とか

光の色味(白や黄、オレンジなど)を比べながら
ロウソクのようにゆらゆらと揺れたり
順番に七色に美しく光ったり。

調光やセンサーなど
様々な要望に対応できる性能も知れたりと

大変興味深い内容でした。

社長はとても気さくな方でお話もしやすく
さすがプロです!

あ~もう少しここが近ければなあ・・
心底思ってしまいました。

さて、その打ち合わせの時に
いくつかのおすすめのスポットを
社長がご親切に教えて下さったのですが

まずその一つが

「紙の温度」

ここは世界の紙が見られるという
大変珍しく面白いお店。

ウイル電子さんからすぐ近くの
熱田神宮の角にあるお店で
早速行ってみることにしました。

圧巻!世界の手すきの紙も見れる 名古屋の紙屋さん 「紙の温度」

「紙の温度」で入手した古地図、手漉き和紙特有の簀(す)の模様が透けて見えるぞ!すごい!!

「紙の温度」

名古屋市熱田区
熱田神宮の南角にあります。

熱田神宮をゆっくりぐるっと
道路沿いに車で走っていると
すぐにわかりました。

店頭には車も何台か停めれます。

ここは驚きの世界の紙屋さん。
手漉き和紙と世界の紙を扱っています。

もちろん世界文化遺産に登録されている
かの有名な日本の三大和紙も
しっかり置いていました!

店内はきちんと整理されていて
とても静か。

ゆっくりと紙を吟味されているお客様の姿も
ちらほらと見られます。

日本の手漉き和紙のコーナーに行くと
紙を収めている棚の何か所かに
「世界文化遺産登録」
と赤で目立つように
わかりやすく書いてあります。

さらに…

「石州半紙(せきしゅうばんし)」
「細川紙」
「美濃本紙」

と書いてある棚を見つけました。

こんな機会はありません!
世界三大和紙を一度に見れるなんて!

驚きながら恐る恐る
棚板をそっと手前に引き
美しい和紙を拝見させていただきました。

ここ「紙の温度」の店内には
和紙のコーナーや洋紙のコーナーがありますが
全部ゆっくりと見て回ると
あっという間に一日が終わってしまいそうです。

時間の都合でゆっくりもできなかったのですが
また次回必ず来たいお店です。

「石州半紙」「細川紙」
そして古地図のバラ売りがあったので
それぞれ一枚ずつ購入しました

「石州半紙」と「細川氏」 美しすぎて、もったいなくて使えないわ。

「美濃本紙」だけは買いませんでした。

というのも・・
名古屋から美濃市まで
高速で1時間ほどで行けることに
気づいたからです!

終わりに

名古屋まで来たので・・ 名古屋城・絢爛豪華に復元されていた本丸御殿

まさかウイル電子さんのすぐ近くに
世界の紙屋さんがあるなんて!

土地勘のない九州人にとっては
名古屋が愛知県ということはわかっていても
その周辺の県との距離感は全くわからず。

それでも美濃市が岐阜県と知って
「待てよ?愛知県から行けるのでは?」
ハッと気づいてすぐにナビを設定!

今回のウイル電子さん訪問は
本当にたくさんの収穫がありました。

おかげで三大和紙に急速に近づけて
しかも岐阜県美濃市に行くことになり

慌ただしくも面白い旅になったことは
言うまでもありません。

次回 美濃和紙の里会館を訪ねて

ではまた、お会いしましょう♪

ABOUT US
yuu
村上侑布 / yuu murakami ~ 福岡在住      美しい楮(こうぞ)の枝に魅せられた私は、ひょんなことから創作の世界へ身を置くことに。 それから試行錯誤の日々が始まり、手漉き和紙、木工、塗装、染色、電気など学んでみたものの『たった1台の灯りを作るのさえ、 ままならない・・!』 先が見えず焦燥感ばかり募る数年間を、悶々と過ごしてきました。 ようやく少しずつ形となってきて、 現在は、和紙の原料となる楮(こうぞ)の木を育てて収穫し、手漉き和紙と行灯を製作する傍ら、和紙ちぎり絵のワークショップを開催しています。 三大フェチである「路地裏・扉・階段」をモチーフに、店長・アレキサンダーとの工房暮らしを満喫中。