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手すき和紙入門 はじめの一歩♪ 素晴らしき和紙の世界へようこそ

手漉き和紙を染めたもの

■和紙とは? 紙の伝来から現在に至るまで 素晴らしき和紙の世界

こんにちは。ちぎりちぎり侑布です♪

手漉き和紙

中国から日本に紙が伝わったのは7世紀頃。

長い歴史を持つこの紙の文化は
江戸時代に入ると爆発的に発達、
手漉き和紙産業はどんどん栄え、
たくさんの紙が作られるようになりました。

昭和初期が「手漉き和紙の最盛期」
と言われています。

全国的に和紙産業が盛んだった頃は
和紙製造所や和紙工房もたくさんありました。

地域によっては家で普通に紙漉きを行っていたり
農家の冬場の閑散期に行っていたり、
紙を漉く仕事というのは大変身近な存在でした。

和紙が日用消耗品だったり
生活必需品で大変需要が多かった時代です。

やがて洋紙と洋紙の製造技術が日本に入ってくると、
安くて丈夫な紙が大量生産されていきます。

和紙の立ち位置は大きく変わっていきました。

現在では高級感のある素材としてのニーズ、
また文化財修復などの大事な役割として
しっかりと残っていますが、
もはや身近な存在ではありません。

生産数は減り、和紙の工房も激減していきます。

それでもこの日本古来から伝わる手漉き和紙、
見た目にも手に取って触ってみても
決して機械では出せないなんとも言えない
柔らかな美しさで人々を魅了し続けます。

日本古来から伝わる手漉き和紙の文化。

大変芸術性が高く素晴らしい紙が
今も全国各地で漉かれています。

■和紙とは? そもそもどんな紙のこと? 手すき和紙 はじめの一歩

楮和紙=楮(こうぞ)を原料に漉かれた紙

「和紙」=日本古来の紙をさし、
わが国で発展してきた紙のことです。

紙は植物(木)からできています。

和紙とは、
日本古来からある植物の
麻、楮(こうぞ)、三俣(みつまた)、
雁皮(がんぴ)
などを原料に
漉かれた紙のことです。

実際に和紙を見て触るとよくわかるのですが
和紙は植物の繊維をそのまま活かした
独特の風合いがあります。

「和紙」という言い方になったのは、
外国から入ってきた紙を
「洋紙」と言い始めてから。

「洋紙」の定義をざっくり言うと、
ヨーロッパの製法で作られた紙となります。

つまり西洋の紙で「洋紙」
それに対して国内の紙は「和紙」

と呼ばれるようになります。

それ以前は「和紙」とわざわざ
「和」をつける必要もありませんものね。

和紙と洋紙では製法も全く違いますが、
ざっくりと説明するなら
木材を細かくつぶすように加工してできるのが洋紙。
(洋紙も一言では語れず、色んな製法があります。)

そのため洋紙には、
和紙に見られるような繊維の風合いは
見られません。

例えていうなら、
コピー用紙のようなつるつるで均等な紙ですね。

その洋紙に対しての和紙。

和紙を一言で表現するなら、
「木の繊維を美しく活かした紙」
ではないでしょうか。

この和紙にも色々な種類があります。

全国各地で古来の伝統を守り受け継がれている
素晴らしい和紙がたくさんあります。

手に取って光に透かしてみると
不規則でかつ均等に繊維が配置されています。

肌触りも柔らかく、
自然の風合いをよく活かした
何とも温かみの伝わる感じがありますね。

障子紙が良い例ですが
光を柔らかく通すあの美しさ。

ろうそくの時代からの行灯や提灯がそうですが
照明の世界においても
素晴らしい力を発揮しています。

■和紙とは? 7世紀以前の紙文化 「考察」とひとりごと

紙は古くは7世紀頃、推古天皇の時代に
中国から伝わったとされています。

ですが、そのもっと大昔から
作っていたのではないかと私は考えます。

そう、文献に残っていないだけで。

確かに「書物」は
上級の暮らしの人のものであったでしょう。

紙は大変貴重で高価なものでした。

貧しい集落なら紙の文化よりも
食べ物を安定的に確保することが
最重要だったでしょう。

ただそんな中でも普段の生活で
大昔から布(衣類)を作っているくらいですから
紙に近い布というものがあったのではないかと
考えずにはいられません。

書く文化が庶民に普及することが
ずいぶんあとの時代になるにしても、
「紙」は太古の昔から存在し、
「紙」という言い方をしていなかった。
・・・かもしれません。

それぞれ住んでいるエリアによって
紙の呼び名があった・・?
かもしれません。

植物繊維から作られる布の文化と
無関係ではないですよね、
いやむしろそこから派生しているはずです。

麻や木綿、木の繊維質から服はできるわけで。

そんな布の文化から
紙のようなものが作られていたとしても
書く文化が発展していなければ
紙は必要ないわけですから
それは「布」の位置づけだったと思うのです。

昔から人々の普段の暮らしの中で
植物は密接にかかわり、
手作業で様々な工夫を凝らし
加工していたと思うのです。

植物をすりつぶして岩に張り付けて
乾かして・・みたいないことは
やっていたと思うんですね。

例えばですけど、
遊びの中でやっていたかもしれませんよね。

紙としての必要性はなかったとしても
「ペラペラですぐ破れる布ができちゃった。」

いや、それ今でいうなら「紙」でしょう!

みたいな、
村レベルでそんな面白い文化が
あったのではないかと

ついつい考えてしまいます。

おわりに

紙の文化はとても深く
まだまだ勉強中ですが
和紙の魅力をこれからも
お伝えしていきたいと思います。

また知れば知るほど
さらに紙の魅力に取りつかれていくようで
もう私のライフワークになるのは
間違いありません。

今回は少し堅苦しく
そしてちょっとどうでもいいような
お話(ワタクシの考察ですが・・)に
お付き合いいただきありがとうございました!

次回は手すき和紙の種類について
少しお話できればと思います。

これは実物の写真も
一緒にアップしたいと思います。

とにかく、素晴らしいのひとことに尽きます!
あ、あと美しいのひとことにも尽きます!
あーふたことですね。

日本の宝ですよ、ほんとにもー(萌)

それではまた♪

ABOUT US
yuu
村上侑布 / yuu murakami ~ 福岡在住      美しい楮(こうぞ)の枝に魅せられた私は、ひょんなことから創作の世界へ身を置くことに。 それから試行錯誤の日々が始まり、手漉き和紙、木工、塗装、染色、電気など学んでみたものの『たった1台の灯りを作るのさえ、 ままならない・・!』 先が見えず焦燥感ばかり募る数年間を、悶々と過ごしてきました。 ようやく少しずつ形となってきて、 現在は、和紙の原料となる楮(こうぞ)の木を育てて収穫し、手漉き和紙と行灯を製作する傍ら、和紙ちぎり絵のワークショップを開催しています。 三大フェチである「路地裏・扉・階段」をモチーフに、店長・アレキサンダーとの工房暮らしを満喫中。