こんにちは。ちぎりちぎり侑布です♪
手漉(す)き和紙で漉(す)かれる和紙には
色々な種類があります。
今回ご紹介するのは
「雲竜紙」という和紙です。
さて、この「雲竜」という言葉ですが
「雲の中の竜」や
「雲の中を天に昇っていく竜」
といった意味があります。
それが文様化され
お茶の世界や着物の世界にも
古くから「雲竜」文様として活躍しています。
竜は龍と表現されることもあります。
身近なところでは
ホームセンターで売っている
ロールになった障子紙にも
「雲竜紙」と書いているものがありますね。
そういえば見たことがある・・
と思った方もいらっしゃると思います。
今回は手漉き和紙の世界でいう
「雲竜紙」の実物を入手!
さっそく見ていきましょう!
美しい和紙との出会い① 実は身近な模様! 雲竜紙の魅力にせまる
和紙の世界での「雲竜紙」は
原料である紙の繊維の長いものを
そのまま活かした風合のもので
例えば原料が楮(こうぞ)なら
楮の繊維の長めのものや大きめのものを
混ぜて漉きこむことで
独特な風合いが生まれます。
魅力的な面白い紙が出来上がるのです。
これが雲竜紙と呼ばれるもので
実際とても人気のある和紙のひとつです。
空の雲を表しているような
不規則な流線型の模様です。
また空を泳ぎ天を昇る竜を
表しているようにも見えますね。
ちなみに・・
我が家の障子紙も雲竜紙でした。
雲竜の模様は和紙に限らず
洋紙の包装紙にもよく見られます。
雲竜模様の紙が使われていたりします。
雲竜模様だけで見るなら
実は意外と身近なんですね~
ちなみに市販の障子紙や包装紙で
よくみると和紙の模様の
プリント柄だったりするものも
よく見かけますね。
我が家の障子紙がそうですが
例え機械漉き和紙でも
まるで手漉き和紙のような風合いを
よく出せていると思います。
雲竜の模様が
自然のイメージと
和のイメージを持っているからでしょう。
和の世界には欠かせない
模様・文様となっています。
機械漉き和紙については
またの機会にじっくりとお伝えしますが
手漉き和紙の仕上がりに近づけるよう
こちらの世界もまた
日々切磋琢磨しています。
美しい和紙との出会い② 美しすぎる八女和紙 色和紙・雲竜紙の魅力
さて、私は定期的に
福岡県八女市の伝統工芸である
「八女手漉き和紙」の魅力を
お伝えしているのですが
先日も、とある八女の和紙工房へ
行ってきました!
矢部川沿いの伝統のある
和紙工房です。
急に立ち寄ったのですが
お忙しい中でも
気持ちよく対応していただきました。
こちらの和紙工房では
入り口が工房で紙を漉いてあり
工房の奥にお店を構えています。
お店に入るとすぐに
美しい紙に目を奪われます。
『色和紙の雲竜紙』
ありましたーーー!
この工房で漉かれた和紙、
とても美しい色和紙の雲竜紙に
出会うことができました!
この和紙は原料が楮で
長めの繊維を混ぜて漉きこみ
素敵な雲竜模様の和紙となっています。
拡大してみると
手漉き和紙特有のいろんな形の
楮の繊維が見られます。
大胆にあしらった楮の繊維が
様々な形となって表現されて
もうこれはアートの世界
芸術性が高く
美しい紙に仕上がっています。
紙漉きというのは
水と木の繊維を使った
自然相手の作業になりますから
全く同じ模様ができることは
ありません。
ここがやはり
紙に味わいが出るところですね。
様々な色の雲竜紙を
見せてもらいましたが
どれも本当に美しいです!
紙を選ぶ作業の間
ずっと癒されていました。
そして数枚購入したのですが・・
包装紙まで手漉き和紙ですよ!
優しく淡い水色の・・
え~~!?
いいのでしょうか・・!?
こちらの和紙工房さんは
次回特集を組ませていただきますので
どうぞお楽しみに♪
おわりに
八女和紙の色和紙・雲竜紙の世界
いかがだったでしょうか
写真に撮ると
どうしても実際の色味が伝わらず
少し歯がゆいのですが
それでも十分美しいです!
もう心を鷲掴みにされてしまいました。
そして楮(こうぞ)の繊維も
色んな色があったり
違う色を混ぜていたりと
思った以上に大胆に使われていました。
面白いですよね~
いつか私の工房に
たくさんの素敵な和紙を置きたいなと
強く思った一日となりました。
今回のこの素晴らしい和紙を
どう上手く活かすのか
手漉き和紙の実用例など
またの機会に
ご紹介できればと思います。
それではまた♪