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八女手すき和紙の郷をたずねて② 美しい八女の色和紙・雲竜紙の世界

こんにちは。ちぎりちぎり侑布です♪

↑ 自宅の障子紙 機械漉きの雲竜模様

手漉(す)き和紙で漉(す)かれる和紙には
色々な種類があります。

今回ご紹介するのは

「雲竜紙」という和紙です。

さて、この「雲竜」という言葉ですが

「雲の中の竜」や
「雲の中を天に昇っていく竜」
といった意味があります。

それが文様化され
お茶の世界や着物の世界にも
古くから「雲竜」文様として活躍しています。

竜は龍と表現されることもあります。

身近なところでは
ホームセンターで売っている
ロールになった障子紙にも
「雲竜紙」と書いているものがありますね。

そういえば見たことがある・・
と思った方もいらっしゃると思います。

今回は手漉き和紙の世界でいう
「雲竜紙」の実物を入手!
さっそく見ていきましょう!

美しい和紙との出会い① 実は身近な模様! 雲竜紙の魅力にせまる 

↑これは手漉きの雲竜紙 色染めした楮の繊維も見られます。

和紙の世界での「雲竜紙」は

原料である紙の繊維の長いものを
そのまま活かした風合のもの

例えば原料が楮(こうぞ)なら

楮の繊維の長めのものや大きめのものを
混ぜて漉きこむことで

独特な風合いが生まれます。

魅力的な面白い紙が出来上がるのです。

これが雲竜紙と呼ばれるもの
実際とても人気のある和紙のひとつです。

空の雲を表しているような
不規則な流線型の模様
です。

また空を泳ぎ天を昇る竜を
表している
ようにも見えますね。

ちなみに・・
我が家の障子紙も雲竜紙でした。

雲竜の模様は和紙に限らず
洋紙の包装紙にもよく見られます。

雲竜模様の紙が使われていたりします。

雲竜模様だけで見るなら
実は意外と身近なんですね~

ちなみに市販の障子紙や包装紙で

よくみると和紙の模様の
プリント柄だったりするものも
よく見かけますね。

↑実に和紙っぽいですが、これはプリント柄の包装紙です。

我が家の障子紙がそうですが
例え機械漉き和紙でも
まるで手漉き和紙のような風合いを
よく出せていると思います。

雲竜の模様が
自然のイメージと
和のイメージを持っているからでしょう。

和の世界には欠かせない
模様・文様となっています。

機械漉き和紙については
またの機会にじっくりとお伝えしますが

手漉き和紙の仕上がりに近づけるよう
こちらの世界もまた
日々切磋琢磨しています。

美しい和紙との出会い② 美しすぎる八女和紙 色和紙・雲竜紙の魅力

↑ 八女市を流れる美しい矢部川沿いにまたやってきました。

さて、私は定期的に
福岡県八女市の伝統工芸である
「八女手漉き和紙」の魅力
お伝えしているのですが

先日も、とある八女の和紙工房へ
行ってきました!

矢部川沿いの伝統のある
和紙工房です。

急に立ち寄ったのですが
お忙しい中でも
気持ちよく対応していただきました。

こちらの和紙工房では
入り口が工房で紙を漉いてあり
工房の奥にお店を構えています。

お店に入るとすぐに
美しい紙に目を奪われます。

↑ 美しすぎる暖色系の色和紙・雲竜紙! 手漉きです!

『色和紙の雲竜紙』

ありましたーーー!

この工房で漉かれた和紙、
とても美しい色和紙の雲竜紙に
出会うことができました!

この和紙は原料が楮で
長めの繊維を混ぜて漉きこみ

素敵な雲竜模様の和紙となっています。

拡大してみると
手漉き和紙特有のいろんな形の
楮の繊維が見られます。

大胆にあしらった楮の繊維が
様々な形となって表現されて

もうこれはアートの世界

芸術性が高く
美しい紙に仕上がっています。

↑うおー!!!美しすぎる寒色系の色和紙・雲竜紙

紙漉きというのは
水と木の繊維を使った
自然相手の作業になりますから

全く同じ模様ができることは
ありません。

ここがやはり
紙に味わいが出るところですね。

様々な色の雲竜紙を
見せてもらいましたが

どれも本当に美しいです!

紙を選ぶ作業の間
ずっと癒されていました。

そして数枚購入したのですが・・

包装紙まで手漉き和紙ですよ!

優しく淡い水色の・・

↑購入した和紙をクルクルッと水色の美しい和紙で巻いていただきました!

え~~!?
いいのでしょうか・・!?

こちらの和紙工房さんは
次回特集を組ませていただきますので
どうぞお楽しみに♪

おわりに

↑ ベージュ色の雲竜紙 心を鷲掴みにされた一品! 渋すぎる・・

八女和紙の色和紙・雲竜紙の世界
いかがだったでしょうか

写真に撮ると
どうしても実際の色味が伝わらず
少し歯がゆいのですが

それでも十分美しいです!
もう心を鷲掴みにされてしまいました。

そして楮(こうぞ)の繊維も
色んな色があったり
違う色を混ぜていたりと
思った以上に大胆に使われていました。

面白いですよね~

いつか私の工房に
たくさんの素敵な和紙を置きたいなと
強く思った一日となりました。

今回のこの素晴らしい和紙を
どう上手く活かすのか

手漉き和紙の実用例など
またの機会に
ご紹介できればと思います。

それではまた♪

ABOUT US
yuu
村上侑布 / yuu murakami ~ 福岡在住      美しい楮(こうぞ)の枝に魅せられた私は、ひょんなことから創作の世界へ身を置くことに。 それから試行錯誤の日々が始まり、手漉き和紙、木工、塗装、染色、電気など学んでみたものの『たった1台の灯りを作るのさえ、 ままならない・・!』 先が見えず焦燥感ばかり募る数年間を、悶々と過ごしてきました。 ようやく少しずつ形となってきて、 現在は、和紙の原料となる楮(こうぞ)の木を育てて収穫し、手漉き和紙と行灯を製作する傍ら、和紙ちぎり絵のワークショップを開催しています。 三大フェチである「路地裏・扉・階段」をモチーフに、店長・アレキサンダーとの工房暮らしを満喫中。