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トロロアオイ栽培記⑧ 傷だらけのあおい2号は咲く?【和紙の原料】

こんにちは!ちぎりちぎり侑布です♪

小さな色んな種類の虫たちとかフンとか卵とか…荒れてる!

さて我が家のプランターで育てている
2株のトロロアオイのお話。

開花目的の1株に「あおい」と命名、
根っこ目的の1株に「とろろ」と命名、
それぞれの観察記録です。

開花目的の「あおい」は花を咲かせて
種を収穫するというミッション。

一方、根っこ目的の「とろろ」は
根っこを収穫するミッション。
(和紙作りの原料で必要な根っこですね。)

前回は「あおい」が見事に開花し、
花びらを美味しく戴いたお話でした。

さあ、傷だらけで心配されていた
「あおい2号」のつぼみは

無事に開花できたのでしょうか?

トロロアオイ栽培記 つぼみの先に開花のサイン♪【和紙の原料】

私の無知が災いして・・
「あおい2号」は小さなつぼみの頃から
虫たちにさんざん襲われてきました。

慌てて虫やフンや卵を取り除きましたが
茎の部分は今にも折れそうな状態で
それでもそのまま頑張って折れずに

少しずつ大きくなっていきました。

さて食害といえば
以前大量発生していた
ワタノメイガの幼虫たち。

ほとんど駆除しましたが、
いくつかの生き残りがいました。

彼らはトロロアオイの葉を上手に巻いて巣をつくります。

そして巻かれた葉を根城とし
そこで蛹になり
成虫になって巣立っていくはずなのですが・・

そう日も経たないうちに覗いてみると

あれ、幼虫の姿がない。

蛹になる気配はまだ無かったから
幼虫の姿があるはずなんだけど・・

しかも全部空き家になってる!

そうなんです、
蛹の様子を観察したかったのですが

室内はフンだらけで
そこに居たという形跡はあるのですが

本体がどの巣にもいない・・。

↑ ご不在のようです

まだ蛹にもなってませんから
巣だったとは考えにくく、

これはひょっとして
拉致られた・・??

狩りバチ好きの私には
ピーンときました。

そうです、
狩りバチが幼虫をさらって巣に運び
仮死状態にしておいて
自分の卵を幼虫の体内に産み付ける。

そのうち卵がかえり
幼虫は生きたまま
狩りバチの子どもたちの
餌にされてしまうというお話。

調べてみると
ワタノメイガの幼虫たちも
寄生対象のようで
連れ去られてしまうようです。

(この話は長くなるのでまたいつか!)

というわけで
一斉にいなくなった幼虫たち、
拉致された可能性がとても高いですね。

いや~
成虫になる確率の本当に低いこと!

↑ 開花前日の昼頃「あおい2号」

さてさて、
一方「あおい2号」の様子はといえば

先端に花びらの一部が現れて・・

そうです、これは間違いなく
開花のサイン!

トロロアオイ栽培記 華麗なる大変身?大輪の花は咲く?【和紙の原料】

↑ 「あおい2号」前日の19時頃 うわー!伸びてきた!

つぼみの先端に花びらの一部が顔を出す・・

このサインが出ると
もう次の日には開花します。

本当にこのあと早いのです。

サインが出たその日の夜には
鳥の口ばしのように
2号のつぼみがニューっと伸びてきました。

私は徹夜できないので(せんのかい!)
さあ次の日の朝起きてみると・・

いや~今回も想像以上に美しかったですね~

咲いてますっ!!(涙)

あのボロボロのつぼみだった2号が
1号よりもさらに大きく

咲き誇っています!

青い空、太陽の恵みをたっぷりと受けて
「あおい2号」は
華麗なる大変身を遂げたのでした

2号が本当に咲くとは思ってなかったのです、
茎が持たないだろうなって・・。

木ボケも加わり
見た目はちょっとアンバランスですが

「あおい2号」は10月1日に開花!さすが九州ですよね~

立派に咲いてくれました!

頑張ったね、2号♪

そして夕方になる頃から
少しずつ萎み始めました。

今回は花は食せずに
種になるのを見届けますから

花の収穫はせずに見守っていたのですが
  
2日後の夜には花の部分が
ぽとりと自然に落ちてしまいました。

トロロアオイ栽培記 大輪の花、開花のあとはどうなる?【和紙の原料】

2日後の夜には自然と落ちてしまいました。

落ちてしまった花の跡、
花の付け根を覗いてみると・・

なんと下から次なる実(種)のような
小さなさやが顔を少し出して

花を押し出した感じになっています。

なるほど・・・
この小さなさやの部分が
実となり種となっていくのですね~。

↑ 凄い・・新顔のこいつが花の部分を押し出した!10/3

実によくできています。

さあそれから数日が経ち・・

実の部分はだんだんと大きくなっています。

何といいますか
ブクブクと太っていく感じですね。

貫禄たっぷりと
そしてますます茎が心もとないのですが

折れないんですねこれがまた。

10/14 ぷりぷりになってきたが・・

このまま折れずに
無事に種が採れるといいのですが
この丸々と太った状態から

1ヶ月以上経っても変わらないのです。

もう11月の中旬になりました。
朝晩はめっきり冷え込んできましたが

こちら九州、本当に暖かく
日中は半袖Tシャツでも大丈夫です。

まだ実は変化なくこのままで
葉っぱはさすがに枯れてきました。

とはいえトロロアオイ自体は
新芽もどんどん出ていますから
まだ枯れてはいません。

このまま様子を見ながら
種になるまでを
辛抱強く待つことにします。

おわりに

上が「あおい1号」の八分咲き 下が「あおい2号」の全開

2号の開花で気づいたこと。

1号の開花は
台風で室内に避難させていました。

そのため
真っ暗な部屋の中での
太陽の光がわからない中での
開花となりました。

1号はそれでも頑張って
花を開かせたのだと思います。

比べてみると1号は八分咲きっぽい

どうりで全開までにはなってなかったんだ・・

と2号の開花を見て思いました。

台風対策で雨戸もしめて
朝なのか昼なのかもわからず
真っ暗な部屋で咲くしかなかった1号・・

ちょっとホロロときましたね。
食っちまいましたけど・・

↑ 2号のしぼんでいく姿も美しくて・・・

そして狩りバチのお話。

狩りバチとは総称で
色んな種類のハチがいますが

その世界は本当にすごい。

よそ様の幼虫を捕まえて
その幼虫に卵を産み付けるわけで

蛹の中の幼虫の体内で
寄生された卵がかえり
幼虫を食べつくし

蛹から出てきたのは全然違う虫・・

ひゃ~
という出来事が当たり前の

何とも合理的で恐るべき生態。

そこまでやっちゃうんだ~
ですよね。

まあ今回は狩りバチを見つけたわけでなく
推察しただけですが

大好きな狩りバチのお話は
またの機会にお付き合い頂けたら幸いです。

トロロアオイのお話はもう少し続きます。

ABOUT US
yuu
村上侑布 / yuu murakami ~ 福岡在住      美しい楮(こうぞ)の枝に魅せられた私は、ひょんなことから創作の世界へ身を置くことに。 それから試行錯誤の日々が始まり、手漉き和紙、木工、塗装、染色、電気など学んでみたものの『たった1台の灯りを作るのさえ、 ままならない・・!』 先が見えず焦燥感ばかり募る数年間を、悶々と過ごしてきました。 ようやく少しずつ形となってきて、 現在は、和紙の原料となる楮(こうぞ)の木を育てて収穫し、手漉き和紙と行灯を製作する傍ら、和紙ちぎり絵のワークショップを開催しています。 三大フェチである「路地裏・扉・階段」をモチーフに、店長・アレキサンダーとの工房暮らしを満喫中。