ども!ちぎりちぎり侑布です♪
![](https://kozoandon.com/wp-content/uploads/2023/05/繊維.jpg)
和紙は植物の繊維を原料として作られています。
各地域で栽培されている植物を原料に
伝統的な技法を進化させながら
これまで大切に引き継がれてきました。
産地によって紙にも特徴があり、
今も尚、全国各地で
美しい紙が漉かれています。
原料となる植物の種類も多く、
楮(こうぞ)・三俣(みつまた)
雁皮(がんぴ)・麻(あさ)など
日本の代表的な植物で、繊維が長く
丈夫でよい紙を漉くことができます。
他にも竹や桑、布にも使われる芭蕉など
様々な植物の繊維が
和紙の原料の一部として活躍しています。
全国各地で作られている和紙は
産地によって
製法や材料はさまざま。
楮100%でできていたり、
楮の他にパルプや他の原料が
混ざっていたり
それぞれに特徴があります。
↓和紙・色和紙の概要はこちら
Contents
ちぎり絵に使われる和紙の種類と技法を知ろう!
![](https://kozoandon.com/wp-content/uploads/2023/05/こうぞ紙 色和紙 拡大-768x1024.jpg)
ここではちぎり絵用の和紙について
写真と合わせてご紹介したいと思います。
使われる和紙にもいくつか種類があり
以下に紹介する和紙は
どれもちぎり絵に最適な紙です。
またちぎった時の断面図や
使い方の技法なども合わせて
簡単にご紹介いたしますね。
色和紙(無地)~ ちぎり絵用和紙の種類①
![](https://kozoandon.com/wp-content/uploads/2023/05/こうぞ紙 色和紙-768x1024.jpg)
和紙を単色に色染めしたもの。
この単色和紙は、
豊富なカラーバリエーションがあり、
自分の作品に合った色を選ぶことができます。
ちぎり絵では、この色和紙を使って
ベースや背景を作ったり、
また例えば植物の花粉や実など
小さなパーツを作成するのにも適しています。
単色ではなく
2色以上の色を混ぜて染めたり
グラデーションの仕上がりだったりと
様々な染めの技術があり、
産地によって個性的で
美しい色和紙も見られます。
ちぎり絵にとても重宝する紙のひとつです。
![](https://kozoandon.com/wp-content/uploads/2023/05/こうぞ紙 濡らしてちぎった面-768x1024.jpg)
和紙ならではの独特の柔らかな色調が美しく
紙をちぎると美しい毛羽立ちが見られます。
板締和紙(いたじめわし)~ ちぎり絵用和紙の種類②
![](https://kozoandon.com/wp-content/uploads/2023/05/いたじめ和紙-1-1024x597.jpg)
和紙を縦横に小さく折っていき
2枚の板ではさんで
糸でぐるぐる巻きに縛ります。
(手順は工房によって様々です)
それを染色液につけて染めるため、
内側の方があまり染まらずに薄い色目に。
一方外側は色が直接つくため、
くっきりと染まり、最後に紙を広げると
奇麗な格子模様が出来上がります。
グラデーションも表現することができます。
紙を開いたときの模様の美しさや面白さで
夏休みなど子どもたちとの
ワークショップとしてもおススメです。
![](https://kozoandon.com/wp-content/uploads/2023/05/いたじめ-768x1024.jpg)
板締め和紙の色ムラになっている部分を
上手く使って
植物の茎を表現したりします。
この色ムラのおかげで立体感や
奥行が出てリアルな表現に近づくのです。
不思議ですよね。
雲竜紙(うんりゅうし)~ ちぎり絵用和紙の種類③
![](https://kozoandon.com/wp-content/uploads/2023/05/うんりゅう色和紙-1024x768.jpg)
次は自信をもっておススメできる
美しい雲竜紙の色和紙。
楮の長い繊維を混ぜて漉いたもので
繊維が模様となって自然美を現します。
![](https://kozoandon.com/wp-content/uploads/2023/05/うんりゅうし 繊維抜き-768x1024.jpg)
雲竜紙に少し水をつけて湿らせて
楮の繊維の端を引っ張ると
繊維だけスルスルと引き出すことができます。
![](https://kozoandon.com/wp-content/uploads/2023/05/うんりゅうし繊維抜き2-768x1024.jpg)
植物の葉や野菜のヘタなどは
そうやって取り出した楮の繊維を使うと
本物のように表現することができます。
これはひとつの技法として
よく活用されています。
典具帖紙(てんぐじょうし)~ ちぎり絵用和紙の種類④
![](https://kozoandon.com/wp-content/uploads/2023/05/とさてんぐじょうし小津和紙-768x1024.jpg)
「土佐の典具帖紙」が有名ですが、
天女の羽衣のように(例えです!)
美しく薄く漉いたもの。
とても力業のいる
熟練の紙漉きの技術が必要です。
透け感が美しく、ベースの和紙の上に
典具帖紙を貼って濃淡を表現したり
重ねて貼ることで表現力が増し、
本物のような立体感を表すことができます。
また、この典具帖紙は手に触っているだけで
癒されるほどにとても美しいので
つい集めてしまいたくなるほどです。
![](https://kozoandon.com/wp-content/uploads/2023/05/とさてんぐじょうし ちぎった面-768x1024.jpg)
これだけ透けているのに
しっかりと強さがあり
職人さんの腕に唸らされますね。
拡大してみても繊維が均一で
とても美しいです!
落水紙(らくすいし)~ ちぎり絵用和紙の種類⑤
![](https://kozoandon.com/wp-content/uploads/2023/05/らくすいし-768x1024.jpg)
紙を漉いた上から水滴を落として
網目のように模様をつけたもの。
こちらも遠景の草木を表現したり
ぼかしたりと表現力が増します。
![](https://kozoandon.com/wp-content/uploads/2023/05/らくすいし ちぎった面-768x1024.jpg)
シャワーヘッドやホースを使いますが
落ちてくる水滴の量や大きさで
色々な落水紙の模様ができます。
もみ染め和紙(もみぞめ)~ ちぎり絵用和紙の種類⑥
![](https://kozoandon.com/wp-content/uploads/2023/05/もみ染め-768x1024.jpg)
無地で無着色の和紙を
くしゃくしゃと手で揉むように丸めてから
染粉(染料)につけていきます。
それを破れないようにそっと広げて
干して乾けば
もみ染め和紙の出来上がり。(簡単に言えば!)
この時2色以上使っても
面白い染め和紙が出来上がります。
派手で奇抜な柄に見えますが
植物や果物・野菜の表現にとても合い
なかなか使える和紙です。
とくに赤色に黄色が混ざっていると
熟した果物や花びらの表現がしやすいですね。
また緑色のもみ染め和紙は
葉っぱに使うと
葉脈に見えて本物のような
リアルさを表現することができます。
おわりに
![](https://kozoandon.com/wp-content/uploads/2023/05/おづわし17色セット-768x1024.jpg)
いかがでしたか。
ちぎり絵として活躍する和紙の種類を
見てきました。
一般的には
ちぎり絵に適した「ちぎり絵用和紙」が
販売されています。
ちぎりやすいように薄く漉かれ
毛羽たちも美しく
工夫を凝らして作られた紙で
ネットショップでも
簡単に購入することができます。
また全国各地の特徴のある和紙を使うのも
大変趣があります。
是非和紙を手に取って
美しさや素晴らしさを感じ取ってください。
和紙の魅力を共有していただけると
大変嬉しいです!